ニート生活に終止符を打ちようやく見つけた仕事は、大型スーパーの園芸コーナーで時給850円のバイトだった
土や鉢などの荷物を運ぶ肉体作業がほとんどだが、コミュ力ゼロで人見知りの激しい俺には適した仕事だった
ある日一組の家族連れが車で買い物にきた。そのファミリーの父親は俺の中学時代の同級生だった
勉強もスポーツも出来ない暗いダメ男で、クラスで下の地位だった俺でも馬鹿にできる数少ない奴だった
その最底辺だった奴が地味だが優しそうな奥さんと5歳くらいの女の子を連れていた
なんでもマンションのベランダでガーデニングをしているらしい
「次は何植えよっか?」「チューリップ!」「パパは枝豆がいいなあ」「ダメ!」と楽しそうに話していた
俺は店長に「頭痛と吐き気がするのでちょっと休ませて下さい」と休憩をもらった
でも、それは仮病じゃなかった。本当に気持ち悪くなりトイレで少し吐いた
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